唐揚げを作るとき、いつも使っている片栗粉を切らしていたら薄力粉は代用できるかしら?と疑問に思いますよね。
そもそも薄力粉って小麦粉とは何が違うのか、実はよく知らないってこともあります。
そこで薄力粉と小麦粉と片栗粉の違いや、料理でそれぞれ代用できるのか、さらに唐揚げへの使い方もご紹介していきます!
Contents
薄力粉と小麦粉と片栗粉の違いは?
まずは、薄力粉と小麦粉と片栗粉はそれぞれどんな特徴があるのかをご紹介していきます。
小麦粉とは?
小麦粉とは小麦をひいて粉にしたもので、デンプンと数パーセントのタンパク質からできています。
タンパク質の割合の違いで、強力粉・中力粉・薄力粉に分けられます。
原料小麦は、強力粉は硬質小麦、中力粉は中間質小麦・軟質小麦、薄力粉は軟質小麦を使用しています。
薄力粉とは?
薄力粉とは、小麦粉の一種で強力粉・中力粉に比べてタンパク質の割合が少ないものになります。
- 強力粉…タンパク質12パーセント以下
- 中力粉…タンパク質9パーセント前後
- 薄力粉…タンパク質8.5パーセント以下
タンパク質は水に溶かすとグルテンという粘り気のある物質に変わるのですが、タンパク質の量が多いほど粘りやコシが強くなります。
薄力粉はグルテンの量が少なく粘り気があまり強くないので、サックリふんわりした食感が大事なクッキーやケーキ作りに適しています。
中力粉はコシと柔らかさを活かして、うどんや和菓子を作るのに適しています。
強力粉はグルテンの量が多く、粘り気・弾力性が強いので、パンや麺類、餃子の皮などを作るときに適しています。
粘り気が少ないと生地がボロボロになってしまい、こねることができないですからね。
片栗粉とは?
片栗粉とは、ジャガイモのデンプンでできている粉です。
江戸時代はカタクリの花が原料だったので、その名残で「カタクリコ」となりました。
片栗粉はタンパク質を含んでおらず、ほぼ100パーセント、デンプンでできています。
とろみが強いので、中華料理のあんかけなどによく使われます。
わらびもちなども片栗粉で作られます。
粉の種類 | タンパク質の割合 |
小麦粉(強力粉・中力粉・薄力粉) | 8.5パーセント~12パーセント |
薄力粉 | 8.5パーセント以下 |
片栗粉 | ほぼ含まない |
タンパク質の割合が多いほど粘り気が強くなり、向いている料理が違ってくるんですね!
薄力粉と小麦粉と片栗粉は代用できる?
料理をするときに片栗粉の代わりに小麦粉を代用できるのか?
または小麦粉の代わりに片栗粉は代用できるか?をご紹介していきます。
たとえば、とろみを作りたいとき片栗粉と小麦粉では仕上がりがどう違うのか、また代用できるレシピをご紹介していきます。
小麦粉と片栗粉のとろみの違い
小麦粉も片栗粉もデンプンでできているので、水に溶かして加熱するととろみができます。
では、シンプルに両者でとろみを作ったらそれぞれどう仕上がるか比べてみます。
片栗粉:水=1:1の分量でとろみを作った場合、無色透明に近い感じになるので、食材の色を活かしたつややかな仕上がりになります。
片栗粉は素材をコーティングするので、栄養を逃がしません。
さらに保温効果があるのであんかけを熱々の状態に保ってくれます。
片栗粉でとろみをつけた麻婆豆腐や酢豚は、つややかな色をしていますよね。
小麦粉:水=1:2の分量でとろみを作った場合、白濁(はくだく)した色になります。
同じ麻婆豆腐を作っても、片栗粉に比べて白っぽい仕上がりになります。
でも片栗粉で作ったものと比べて味に違いはありません。
両者ともとろみを作ることはできますが、中華料理など、見た目の透明感が大事な料理は片栗粉の方が向いているといえます。
カレーやシチューは白っぽさが気にならないですし、少量でとろみがつくので小麦粉を使うのがいいでしょう。
小麦粉・片栗粉の用途(とろみ) | |
小麦粉 | カレー・シチュー |
片栗粉 | 中華料理のあん |
おすすめ!代用レシピ
ここで、おすすめしたい代用レシピをご紹介します。
ベイクドチーズケーキって小麦粉で作るイメージが強いですが、片栗粉でも作れちゃいます!
片栗粉で作る濃厚ベイクドチーズケーキ
クリームチーズ…200グラム
砂糖…40~50グラム
生クリーム…100グラム
レモン汁…小さじ1~2
卵…1個
片栗粉(コーンスターチ)…8グラム
市販のクッキー(ボトム用)…適量(4枚)
牛乳or溶かしたバター(ボトム用)…適量(大さじ1.5)
- オーブンを140度に予熱し、型の底にクッキングシートを敷く ※湯せん焼きするので天板に湯を張る
- 室温かレンジで柔らかくしたクリームチーズを、ボウルに入れてよく混ぜる
- 材料を上から順にボウルに加えて、その都度混ぜる
- ボトムを作る ※なくても大丈夫
- 型に生地を流し入れて、140度のオーブンで約50分、湯せん焼きにする
- 焼きあがったら型のまま冷やして出来上がり!
片栗粉も小麦粉もスイーツに代用できるんですね!
唐揚げは薄力粉・小麦粉で作れる?
唐揚げは、片栗粉を使うとカリカリッとした食感に仕上がります。
小麦粉を使うと、カリッと感は片栗粉には劣りますが、ふわっとした仕上がりになります。
片栗粉と小麦粉をミックスして唐揚げを作ると両方のいいとこどりで、ちょうどよい食感の唐揚げになるのでミックスもおすすめです。
でも片栗粉がないときは、小麦粉だけでも唐揚げが作れちゃいますのでご安心ください。
片栗粉や唐揚げ粉がなくても作れるおいしい唐揚げレシピをご紹介します!
唐揚げの代用レシピ
コンビニで大人気のからあげクンがお家で作れるレシピです!
薄力粉で作ったらフワッと、強力粉で作ったら弾力のある仕上がりです。
小麦粉で作るからあげクンみたいな唐揚げ
- 鶏むね肉…2切れ
- もも肉…1切れ
- 卵…2個
- 小麦粉…大さじ2
- 醤油…大さじ3
- 中華あじ…小さじ2
- にんにく…お好み
- 材料をすべてフードプロセッサーにかける ※材料が多いので2,3回に分けて
- 出来上がったらスプーンでよく混ぜて、スプーンを2本使って丸くして170度の油で揚げる
- カリッと揚がったら出来上がり!
いざというときは片栗粉と小麦粉は代用できて、おいしい唐揚げが作れます。
カリッとが好きか、フワッとが好きか、お好みで使い分けをするのもいいですね!
まとめ
小麦粉と、薄力粉、片栗粉の大きな違いはタンパク質の割合ということがわかりました。
タンパク質の割合が多いほど粘り気とコシが強く、少ないほど粘り気は少なくなります。
それぞれの特徴を活かして、料理によって使い分けをするのが一番よいということですね!
でも小麦粉を片栗粉に、片栗粉を小麦粉にそれぞれ代用できるので、ないときでもわざわざ買いに行く必要はなくなりました。
安心していろいろなパターンで料理を楽しんでくださいね♪
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