ピアノでいつも演奏していたはずの曲が弾けなくなって悩んでいませんか?
指が動きづらくなってきたのだとしたら、病気かもしれません。
いつも通りに指が動かなくてピアノが弾けなくなる病気についてご紹介します。
思い当たることがあれば病院に受診してくださいね。
Contents
ピアノが弾けないのは病気かもしれない
ピアノを弾こうとすると指が動かない、もしくは意図せず指が勝手に動いてしまったりしてしまう病気があります。
フォーカル・ジストニアという病気で、ピアニストなどの楽器を演奏する人にみられます。
ピアニストの病気といえば「腱鞘炎」というイメージですが、痛みのある「腱鞘炎」とは対照的にフォーカル・ジストニアには痛みがありません。
今まで演奏していた曲が上手く弾けなくなった
指が思ったように動かない
指に力が入らない
意図しない指が動いてしまう
このような症状が出た時はフォーカル・ジストニアを疑ってもいいかもしれません。
動きにくくなってしまった指で練習をするとさらに動かなくなってしまうこともあり、簡単な曲ですら弾けなくなってしまって余計に焦ってしまいます。
ピアノを弾く時は指が動かせずに悩んでいるのになぜか他の作業では症状が出ず、ピアノを弾く以外の日常では問題なく生活できるのもフォーカル・ジストニアの特徴です。
ピアノが弾けなくなるフォーカルジストニアとは?
フォーカル・ジストニアは同じ繰り返しの運動を何度も過剰に行うことによって脳の一部が変化して指が動かなくなったり、意図せず勝手に指が動いてしまうという症状がでてしまうようです。
過剰な繰り返し運動以外にも精神的なストレスや過度な疲労も関与していると思われます。
ジャズのピアニストにはあまりみられないことから、即興演奏のような自由なスタイルではない、クラシック音楽の楽譜通りに演奏するというプレッシャーも発症しやすい原因の一つかもしれません。
「再現芸術」とも呼ばれているクラシック音楽は一つの曲を演奏できるようになるまで同じフレーズを何度も何度も繰り返し練習します。
同じ動きを過剰に行うことで神経伝達機能に過度な負担がかかって発症すると考えられているのです。
毎日4時間以上ピアノの練習をする人や難易度の高い超絶技巧を駆使した曲を好む人などがフォーカル・ジストニアを発症しやすいといわれています。
フォーカル・ジストニアという病気になったらずっとピアノが弾けなくなる?
ピアニストにとってフォーカル・ジストニアはとてもつらい病気ではありますが、命の危険がある病気ではありません。
しかし最近では様々な治療法もありますが、完治するのは難しい病気です。
フォーカル・ジストニアの患者を診察したことのない医師による誤診や、日常生活では問題のないことから治療開始するのが遅くなってしまい、ピアノが弾けるほど回復できないこともあります。
一般的な治療
薬物療法
ボツリヌス毒素の注射
リハビリテーション
脳に電気刺激を与える手術
これらの他にも針治療や認知行動療法などの治療を行われることがあるようです。
治療が遅れてしまうとピアニストとしての活動が難しくなることもありますが、数年間治療に専念してから復帰したピアニストや、動く指だけを駆使して演奏するピアニストも現在活躍されています。
フォーカル・ジストニアという病気になりやすい職業は?
フォーカル・ジストニアになりやすいのはピアニストだけではありません。
音楽家ではギターなどの弦楽器や管楽器の奏者、ドラマー、歌手の喉などの繰り返し何度も頻繁に動かす部分がある職業の人は発症しやすいようです。
ピアニストやギタリストは指に症状がでますが、管楽器奏者の唇やドラマーの足はこわばるような症状だったり、歌手は声帯に異常が起こる喉のジストニアを発症することもあります。
音楽家以外では美容師や漫画家、ゴルファーなどの手を酷使する職業の人にも起こりやすいといわれています。
指だけでなく、手や手首まで震えたり意図しない動きをしてしまうこともあるようです。
指に異常を感じたら病院を受診しよう!
フォーカル・ジストニアは思い通り指が動かせなくなったり、意図しない動きをしてしまう痛みのない病気です。
ピアノを練習するほど指が動かなくなってしまいますが、日常生活には問題のないことが多いです。
同じ動きを何度も繰り返すようなピアノの練習することで脳の一部が変化したり、精神的ストレスや疲労が原因と考えられています。
命の危険はないフォーカル・ジストニアですが、完治することは難しく、治療が遅れるとピアニストとして復帰することができなくなってしまいます。
現在行われている一般的な治療方法は薬物療法、ボツリヌス毒素の注射、リハビリテーション、脳に電気刺激を与える手術、針治療、認知行動療法などがあります。
フォーカル・ジストニアはピアニストだけの病気ではなく、身体の一部を繰り返し酷使する職業の人がなりやすいそうです。
いつも使っている身体の一部分に異常を感じたら病院に受信することをおすすめします。
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