グルテンフリーという言葉を聞いたことがある方は多いと思いますが、グルテンとは小麦などに含まれる天然のタンパク質のことをいいます。
小麦と大麦は同じ穀物でよく似たイメージがありますが、グルテンの含有量に違いはあるのでしょうか。
グルテンフリーダイエットなどでも注目されるグルテンについて、大麦のグルテン含有量や、大麦を健康に食べるための摂取量について解説します。
Contents
大麦のグルテン含有量ってどのくらい?グルテンフリー?
結論から言うと、大麦にはグルテンが含まれていません!
大麦とよく似た穀物で小麦が挙げられますが、大麦と小麦は全くの別物です。
大麦 | 小麦 | |
成分 | 小麦に比べて繊維が多い。
カルシウム、鉄分、ビタミンB1を多く含み、グルテンを含まない。 |
タンパク質「グルテン」を多く含む。 |
用途 | 麦ご飯・醤油・味噌・ビール | パン・麺類 |
上記のように小麦は粉に加工してパンや麺類に使用しますが、大麦は押しつぶして麦ごはんにしたりと、名前は似ていても用途や成分が全く異なります。
小麦にはグルテンが豊富に含まれているので、その粘りでパンがふっくらと膨らむのですが、大麦にはグルテンが含まれないため大麦を使ってパンを焼いても膨らむことはありません。
グルテンフリーとは?
グルテンフリーとは、その名の通り、「グルテンというたんぱく質を摂取しないこと」です。
大麦も小麦とは違いグルテンを含まないため、グルテンフリーといえます。
近頃、グルテンフリーの食品が多く発売されていますが、これは小麦アレルギーでグルテンを摂取できないという人にとってはとても喜ばしいことです。
しかし、グルテンの摂取が問題なくできる人にとって、グルテンフリーダイエットは効果があるのでしょうか。
ある調査によるとグルテンフリーダイエットには科学的な根拠はないといわれています。
グルテン自体はそれほど栄養価の高いものではありませんが、グルテンが含まれる小麦やライ麦などの穀物には、ビタミンBや鉄分やミネラルが豊富に含まれているため、あまり極端にグルテンフリーに傾きすぎると体にとって必要なビタミン・ミネラル・食物繊維の不足を招く危険性があることも懸念されています。
大麦の健康効果は?
大麦は、グルテンアレルギーやグルテンフリーを気にされる方でも問題なく摂取できるというだけでなく、生活習慣病予防の効果も期待されています。
大麦の嬉しい効果
大麦にはダイエットや健康に良い効果があることも人気の理由のひとつのようです。
具体的にどのような効果があるのか、詳しく見て行きましょう♪
血中のコレステロール値の減少
大麦を継続的に食べると、血中総コレステロールとLDL-コレステロール(悪玉コレステロール)が下がるという研究結果がでています。
メタボ解消
3割麦飯を1~2週間続けて摂取すると、白米を食べ続ける場合と比べて内臓脂肪、体重、ウエスト、体格指数(BMI)が低下したという実例が報告されています。
糖尿病予防
食べたものは、消化されると血液中にブドウ糖として吸収されていき、これを食後血糖といいますが、大麦は他の穀類に比べて食後血糖値が低くなることがわかっています。
また大麦は、血糖値を安定させインスリンの分泌を節約するというはたらきもあります。
腸内環境の改善、便秘改善
大麦に含まれる豊富な食物繊維の中でも特にβ-グルカンという水溶性食物繊維が、腸内環境を改善し、便秘の解消につながります。
大麦の理想的な摂取量は?
大麦由来のβグルカンの理想的な摂取量は、1日3gといわれています。
海外の健康強調表示でも、1日3g以上が必要摂取量とされることが多いです。
ここでひとつだけ注意したいのが、大麦の具体的なグラム数は、食べる大麦のβグルカン含有量によって異なるため、一概に何グラムとは言えないということ。
メーカーによってβグルカン量が異なるため、成分表をみて確認してください。
大麦のグルテン含有量、摂取量についてまとめ
大麦にはグルテンは含まれず、グルテンフリーだということがわかりました。
よく似た穀物の小麦は、グルテンが含まれるためにパンや麺類に使用されますが、大麦はグルテンを含まないため用途も異なり、味噌や醤油、麦ごはんとして食べられているのです。
グルテンアレルギーやグルテンフリーを意識される方にとって、大麦は最適な食材であることがわかりました。
グルテンを含まないということだけでなく、生活習慣病予防にも効果がある大麦は、健康のために食生活に積極的に取り入れたいですね♪
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