社会人として「結果」を求められる日々を生きていると必ずと言っていいほど使われる「要因」や「原因」という言葉。
「要因と原因はなにが違うの?」といったように、これらの言葉の違いに疑問を持ったことはありませんか?
さらに、それに加え「起因」「真因」「理由」といった言葉もあり、いまいち意味がわからないですよね?
ですが、こういった言葉の違いをしっかり使い分けられたらまわりから「しっかりした人」という評価をもらえます。
しかし、辞書で調べてもむずかしくてよくわからないです。なので、当サイトでは例文を使って簡単に説明していきます。
それでは。「要因」と「原因」の違い。さらに起因・真因・理由の意味や使い分けの例文を使った説明を読んでいきましょう!
要因と原因の違いは?
「要因」とは影響をおよぼした複数の事柄のこと。英語では「factor」といったような違いになります。
たとえば、朝寝坊をしてしまい、慌てて出社したら忘れ物をしてしまい家にひき返したのですが、この時点でぎりぎりだったため、いつもと違う道を通ったところ道が混んでおり会社に遅刻したとします。
この場合の遅刻の「要因」となりますと、「寝坊してしまったこと」「忘れ物をしてしまったこと」「道が混んでいたこと」など結果に影響を与えた複数の事柄があげられます。
次に「原因」を考えますと、そもそも朝寝坊をしなければ、慌てて出ることもなく忘れ物もせず、いつもと違う道ででることもなかったので、遅刻する「要因」となったことが引き起こされませんでした。ということは、元となったひとつの事柄のこと。つまり「朝寝坊」が「原因」となります。
起因・真因・理由との違いは?
「起因」とは、その現象の起こりとなった「要因」のことを言います。ようするに、その結果にいたる引き金になった事柄です。
「真因」とは、いろいろな「要因」の中で隠された本当の「要因」となる事柄のことを言います。
「理由」は、物事を判断した根拠のことを言います。つまりその結果に判断があれば「理由」なければ「原因」となります。
たとえば居酒屋のアルバイトがオーダーを間違えてしまいクレームが入り、店長に「クレームが入った。しっかりやれ」と怒られてしまったとします。
この場合、店長に怒られた「原因」はオーダーを間違えてしまったことです。しかし、「起因」はというと、クレームが入ったことが引き金でおこられたのですから、クレームが入ったことが「起因」と言えます。
そして、たとえばこのアルバイトは普段からオーダー間違えが多いアルバイトとします。確かに、おこられた「原因」となったのはオーダーを間違えたことですが、それ以前にこのアルバイトに店長は不満を抱えていたとしたら、その不満が隠された真の「要因」になります。これは「真因」と言えます。
要因と原因・起因・真因・理由の使い分けは?
「このプロジェクトの成功は時期がよかったというのも、要因の一つだな。」
「対向車が見えづらい事や、夜になると真っ暗になってしまうことが事故の多い要因だな。」
といった形です。
そして「起因」「真因」ですが、これらは「要因」「原因」でも表現することができます。しかし、「起因」「真因」は区別して使います。
「起因」は先も話した通り、結果に至る引き金となった直接的な事柄を言います。なので、隠された本当の要因を指す「真因」とは違います。
使い方としては、先のオーダー間違いをしてアルバイトが怒られた話で例えるとすると、アルバイトの先輩がなぜ怒られたかをオーダーを間違えたアルバイトに教えます。
その時は「怒られる起因となったのは先のオーダー間違いだが、真因は普段から間違いが多いことにあるから、普段からまちがいを減らすんだぞ。」
といった使い方になります。
「起因」の方は、「真因」より直近のことと表現するのに使い「真因」の方が、「起因」より大事なことと表現するのに使います。
最後に「理由」の使い方ですが、基本的に「要因」「原因」と同じ使い方ができます。ただ、少しだけ違うのは、「理由」を使うと「判断があった」というニュアンスになります。
たとえば、先の店長が怒った「理由」を話すとしたら「怒らないとアルバイトが直らないと思った」となります。
そして、怒った「原因」を話すとしたら、「アルバイトのオーダー間違いが普段から多いから」になります。
この判断の有無で使い分けると、違和感なく使えると思います。
つまり使い分けをまとめると。
原因 | 主に単一の事柄、そしてネガティブな意味合いのときのみ |
要因 | 主に複数の事柄 |
起因 | 結果にいたる引き金となった直接的な事柄 |
真因 | かくされた本当の「要因」 |
理由 | 判断がある事柄 |
こういった、使い分けは結構難しいと思いますがきちんと使い分けられた方が確実に人間関係において、プラスに働きますので、ぜひとも習得しておきたいですね!
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